マリオットグループのホテルを快適に利用するにはpart2

マリオット ファンの皆さん 今からご紹介する内容は非常にシビアな現実を含んだ内容になります。
私はマリオットのファンですが、決してマリオットの良い事ばかりをお話するつもりはありません。
マリオット ファンの皆さんに快適な思いでマリオットホテルを利用してもらう目的で 敢えてマリオットグループが現在 抱えている問題と現状を皆さんにご紹介してその上で ご自身が上手く マリオットと付き合って頂ければ幸いと考え 投稿しました。

皆さん 自身が マリオットを研究 熱心になって優秀な会員特典を有効に活用して頂く助けになれば幸いです。

マリオットの会員特典について ホテル側の対応は随分 差がありますよね!
実はこれが現在 マリオットグループが抱えている 構造的な問題なのです。

グループが巨大化し過ぎた事により 世界中で様々な歪みが表面化しているのです。
本部がある お膝元の米国本国では提携クレジットカードの乱発によって 会員ステータス維持の問題が昨年の夏から発生してマリオットは約束違反だと 多数の訴訟問題に発展しています。
期限迄に いくら以上のショッピングを提携クレジットカードでしたら プラチナエリートを維持出来る と言う内容でカードを募集したのですが、蓋を開けてみると 条件以上の利用をしたにも関わらず 多数のメンバーがステータスの維持が出来ず プラチナエリートからゴールドエリートにランクダウンしてしまう事になって 一時は大騒ぎになりました。
会員プログラムの根元に繋がるトラブルの為に 未だに解決されていない事も残念な事ですね!

その 会員プログラムのエリート特典の対応も実は利用する地域やホテルによっては随分と差があるのですが、 世界中でマリオットホテルを利用されて来た皆さんなら 勿論 肌で感じている事だと思います。
マリオットは現在 旧スターウッド(SPG)グループを傘下にして 世界一の巨大ホテルチェーンですが、マリオットのブランドの下に決して 一枚岩ではなく 非常に不安定な要素を持ったまま巨大化した寄り合い所帯なのです。
本部が直営するホテルはその殆どが北米に集中していて それ以外は数える程しかありません。

グループの大半は地元企業が運営するフランチャイズとなっていて その形態は まぁ例えるとすれば コンビニチェーンみたいなものでね。
各 ホテルにオーナー(ホテルの建物主)がいて運営も同じ企業であったり 運営を別の運営会社に委託しているケースもあったり様々な形態でマリオットグループに参加しているのです。

日本 国内を例えると 森トラストグループや都ホテルグループがホテルの不動産と運営の両方を任されていることになります。
ハワイのシェラトン等に代表されるハワイ内のマリオットグループ4ホテルは日本の企業で京屋ホテルが運営している 例があります。(昨年のストライキはこれらのホテルで発生しました。)

上記の事からマリオットグループのホテルでも 運営によって個々に内容は違いますし、100の運営体があったとすると100の違いがあるのが 現状なのです。

その為に会員プログラムに対応するホテル側の姿勢も実に様々な違いがあるのです。
場合によっては利用してみて驚く事もしばしばあります。「これが本当にマリオットの看板を掲げているホテルなのか?」と 皆さんの中にも多分 いらっしゃる事と思いますが 本当に疑いたくなるなるようなホテルは世界中に沢山あるのです。

先ず 私達 会員が認識しておかないといけないのは 利用するホテルがマリオットグループの看板を掲げていても 中身は全く違うホテルの可能性がある事です。勿論 これは良い事も悪い事も全て含めてですが、マリオットグループのホテルだから 会員特典も世界中で同様な対応で受ける事が出来ると思うのは 誤りです。決して受ける事は出来ません。

マリオットはそれを利用するホテルの裁量による と説明していますが、実はこれ以上はマリオット本部も各ホテル側に立ち入る事は困難なのです。
直営ホテルなら まだしも フランチャイズの運営会社に対しては どうしても会員特典の運用については基本を守る事を条件に それ以上は立ち入る事はしません。
勿論 全く 会員プログラムを無視したホテル側の行為については警告やペナルティを科す事はありますし、グループ除籍の処置を取ることはあります。
現在迄に 世界中でマリオット本部よりグループ除籍をされたホテルは多数 ありますが、ギリギリ ボーダーライン上にあるホテルもかなりの数に登るのも事実です。

そのホテルの大半が アジア 太平洋、中東、アフリカ地区に 存在しているのが現状なのです。
勿論 優秀なホテルも沢山あるのですが、集客力を高めたい為に マリオットグループのブランド欲しさにグループに加盟したホテルが多いのです。
特に東南アジア エリアでは多数 存在します。ちょうど マリオットや旧SPGグループがアジアで拡大政策を強化し始めた頃 東南アジアの各都市ではこぞって 外資系ブランドのホテルチェーンに参加するホテルが急増しました。
ホテルを開業して収益を上げたい 投資家や不動産投資会社は 資金はあってもホテル運営のノウハウはありません。
先ずは運営を任せる企業を探して 契約していくのですが、どうしても宣伝や集客はその道のプロでないと上手く行かないのです。
ホテルの実績やブランド力がないのでその集客力を外資系ホテルの傘下に入る事によって補って行く事になります。

日本国内や北米、ヨーロッパと違って地域的に東南アジアや中東は国内から利用客は殆ど期待出来ないので 大半が海外からの旅行客の集客を対象してセールスを展開して行く事になります。
そこで最も重要になるのは外資系ホテルのブランド名なのです。
マリオットやシェラトンの名前さえあれば 取り敢えずは海外からの旅行客もブランド名に安心して利用する事になるからです。
昨日開業した何の実績も信用もないホテルがマリオットの看板さえあれば 有名
ホテルグループの一員として営業 出来るメリットは限りなく大きいのです。

ここで私達 会員にも関係する事が浮かび上がって来ます。
日本 国内や北米、ヨーロッパのように例え フランチャイズの運営企業でもマリオットの会員プログラムを忠実に実施するのが、グループに参加している以上絶対に守って行く方針の運営体なら全く問題はありませんし、日本や北米等はマリオット本部直営よりレベルが高く常に競争して行く企業も多数 ありますので利用者にとっては喜ばしい事になります。

しかし、東南アジアや中東、アフリカ等の運営企業はマリオットグループのブランドさえ有れば それで良い 多少の問題はごまかして うやもやにする事が常時起こしているホテルは 会員プログラム等は忠実に実施する姿勢は低いか殆どありません。
そのような運営のホテルですからホテル側のスタッフも最初から利用者の足元を見て対応するのです。
会員特典を満足に提供しなくても 利用者がクレームを言わないと素知らぬ顔なのです。強く抗議して初めて対応する例は日常化してます。
彼等はお客様から文句が出ないなら そのままなのです。
地域性と言えばそれまでですが、余りに酷い現状に閉口する事もしばしばです。

しかし、同じ 東南アジアの外資系ホテルでも 香港に本部を置くシャングリラグループ等は優秀です。
シャングリラグループは東南アジアエリアに多数のホテルを展開していますが、マリオットと同様にフランチャイズで各地に展開しています。
このグループはブランドイメージを非常に大切にする方針を徹底しているので 各ホテルの運営に対して 会員プログラムの実施 対応については寸分の違いも許さないのです。

逸脱したホテルは厳しいペナルティが科されますし、グループからの除籍もびしびし実施されています。
日本にある 東京シャングリラホテルは森トラストグループの運営によって営業していますが、本部からの指導はマリオットより遥かに厳しいそうです。

その点 マリオットの縛りはかなり緩いようです。グループ内に留まって営業を継続してくれる運営企業なら 多少の問題が起きても黙認するか 注意位にとどめるケースが多いようです。

では 何故 このような違いが生じるのでしょうか?
最大の原因はマリオットの会員組織の中で フル スペックの会員特典を受けるステータスメンバーが全体の中で余りにも多数いる事でホテル側の体制が追い付 かないのです。
特に旧 SPG系のシェラトンウェスティンホテルは SPGグループ内では限られた一部のエリートメンバー ( 現在のマリオットだとチタンエリート)以上の対応して行けば良かったのですが、プログラム統合後はプラチナエリート (旧マリオットではゴールドエリート)迄のエリートメンバーを同様に対応しなければならない現状にホテル側は苦慮しているのです。何しろ上位の会員数がSPG時代から数倍以上に増えたのですから。
こんな事から旧 SPG系のシェラトンウェスティンホテルは統合前には1日に数名の最上級 プラチナエリートだけの対応をしていれば良かったのですが、統合後はマリオットグループの全ての新プラチナエリートメンバー(旧 ゴールドエリート)の対応にあたる結果になったのです。
各地で統合後のシェラトンの対応が悪くなったと言われる理由はここにあるのです。
もうホテル側がオーバーフローを起こしているのです。
旧ゴールドエリートに対応していた マリオットホテルとは違いシェラトンウェスティンは旧プラチナエリートだけの対応だったのですから予めサービス体制の違いがあるのです。

プログラム統合で マリオットと同じになった旧SPG系のホテルは全てを受け入れて対応出来るようには まだまだ なっていないのです。

特に資金力の余裕がない 単体でホテルを運営している企業体はサービス維持についてはホテルの死活問題に直結するほど収益を圧迫しているのです。
エリートメンバーが利用すればするほどホテル側の収益率が下がり 持ち出しが増える結果となるのです。

東南アジアでマリオットグループのホテルを運営するのは 大半が かきょうを中心とした コングリマットですが、悲しいかな 日本のホテル運営企業より 儲けや収益率を最優先していますので 本音ではホテル側の持ち出しは出来るだけしたくないのです。
虫がよい話ですが、マリオットのブランド力で客は欲しいが、フルスペックのサービスを実施して対応が必要な上位エリートメンバーはあまり利用して欲しくないのです。

日本や北米のホテル運営企業とは根本的に考えやコンセプトに違いがあるので
例え 悪い評判がたっても彼等は 少し時間が過ぎれば 何でもないと考えていますので 始末に悪いですね!
まぁ 東南アジアでマリオットグループに参加している企業の意識の低さが私達利用する側にとっては災いする事になってしまうのが残念です!

ただ、全てがホテルの運営側の問題か?と言えば そうとも言えない事情があるのです。
何故か? それはマリオットの会員プログラムの内容が他のホテルチェーンでは到底 真似の出来ない内容だからです。

余りにエリート特典の内容が優秀 過ぎる為にホテル側の負担も相当 高い物になっているのです。
私達にとって優秀で尚且つ コストパフォーマンスが良い事は利用するホテル側にとっては反対に作用していますので 相当な経営努力や人件費を含めた コスト面をギリギリ にしないと提供出来ない位 ホテル側にとっては厳しい事なのです。

国内の各マリオットホテルの運営企業は森トラストグループや都ホテルグループのように資金力もあり 企業の経営体力は高いから 一見問題なく 営業していますが、実はホテルのスタッフ数をサービスが維持出来るギリギリ最低限に抑えて
ランニングコストが高い レストランを出来るだけ数を少なくして サービスを集中出来るようにしています。
森トラストグループのマリオットホテルが良い例で 殆どのホテルはレストランの数を1つに集中して あれこれと手を拡げない方針でサービスを集中させていますし、都 ホテルグループもランニングコストがかかるレストランの見直しをして整備を進める計画です。

これらの企業努力をして ようやくマリオットの会員プログラムの対応を可能してるのが 正直なところなのです。

マリオットの会員プログラムは確かに優秀な内容です。
ホテルファンの皆さんなら 良くお分かりだと思いますが、マリオット以外のホテルチェーンで どうにかマリオットと同様な会員特典のサービスを実施しているのは ヒルトン グループくらいです。

マリオットに近い内容としては シャングリラやハイアット・リージェンシーが実施していますが、一握りの最上級会員に対してだけで、とてもマリオットのプラチナエリートメンバーの人数の利用に対応出来るものではありません。

まぁ 余りにマリオットのエリートメンバーの特典内容が凄いので 他のホテルチェーンではやりたくても出来ないのが 実情ですが(笑)

マリオットに匹敵する規模を誇る IHGグループでも マリオットのような会員特典は最上級のスパイア エリートでもありませんし、出来ないのです。
国内では最大手の部類になるホテルチェーンになった オークラ 日航ホテルグループのOne harmonyの 最上級のエクスキューティブでも内容はマリオットのプラチナエリートに足元にも及びません。
ブランド力があって 国内では帝国ホテルと並ぶ 老舗のオークラでも 無料の会員組織で マリオットのような会員特典を実施することは資金的にも経営的にも無理なのです。

私はマリオットホテルがない 地方に出掛けた時は One harmonyかIHGグループのANA クラウンホテルを利用する事が多いのですが、(両方とも会員なので)
スパイアエリートやエクスキューティブメンバーであっても マリオットとの大きな違いや差を改めて感じます。
勿論 部屋のアップグレードやレイトチェックアウトもしてくれますが、マリオットで受けるものと比べると余りに違いがあるから 改めて マリオットの会員特典の優秀さを思いしる事になるのです。

昨年 金沢で利用したANA クラウン金沢ホテルで 世間話的に ホテルのスタッフと どうしてIHGグループではマリオットのような会員特典が出来ないのか?将来的に実施する事はないのか?等の質問をしてみたのですが、 帰って来た答えは
「今のANA クラウンやインターコンチネンタルでは到底無理です。もし うちのグループが仮にマリオットと同じような会員特典サービスを実施するとしたら
予め 会員の宿泊料金をスタンダードクラスの部屋を対象にしても今の2倍近い価格を設定する事になります。」

つまり 無料で朝食やラウンジ利用やレイトチェックアウト等のサービスを盛り込んでも全ては宿泊料金にのかっる形になって 実質的に有料と同じになって高くつくと言う事なのです。

このように マリオットの優秀な会員特典を快適に受けて 活用するには 私達 メンバー自身が ホテルを選別する目を養う必要もあるのです。
多くの方が言われるように 全てに満足を求めても無理だと 言う前提で私達会員も 自身が利用するホテルを よく見てみる必要がありますし、良いホテル、悪いホテルを選別する目を養う事をしなければ 快適に利用する事は非常に困難になります。

国内のマリオットを利用するのであれば大体の評判や情報は手に入りますが、海外のマリオットの場合 中々手に入り難いし、実際に利用してみないと分からない事が多々ありますので ご自身が利用する前に調べてみる事も重要になりますね!

皆さんがより マリオットファンになる為には皆さん自身がマリオットと言うホテルがどんな組織でどんな内容なのか
どのような強みがあるのか? 弱みや悪いところはどこなのか?
より研究熱心になって 利用して行けば 又 楽しみも増えて価値のあるものと思います。
皆さん、 我こそは真のマリオットファンだと言う気持ちと行動力でマリオット極める事を願って この辺でお開きとします。

長い文面をお付き合い 頂き ありがとうございました。