マリオット系グループホテル 快適に利用するには


マリオット系グループホテルを快適に利用したいなら 個々のホテルを見極める判断と眼も必要です。

今年のゴールデンウィークの期間中に 国内外のマリオット系グループホテルを利用された方々は沢山いらっしゃる事だと思います。
私もその中の1人なのですが、マリオットのエリートメンバーさんの中には 良い思いをされた方、悪い思いをされた方 様々だと思います。
良い思いをされた方はゴールデンウィーク中の混雑時にも関わらず 予想してた以上にルームのアップグレードされた、16:00迄レイトチェックアウトがOKされた、又はそれに近いものがあった。と言うものでしょうし、反対に不快な思いをされた方は ご自身が考えていたほど ルームのアップグレードはされなかった、全くされなかった。レイトチェックアウトやアーリーチェックインもNG又は申し訳程度しかされなかった。
エリートメンバー専用のラウンジが混雑していて 利用出来なかった、又は料理等が売り切れ状態で後に行ったら 殆ど残っていなかった等の事があったと思います。
実際に私が利用した国内のマリオット系グループホテルでも チェックイン時にエリートメンバーさんによるトラブルが発生していました。「プラチナエリートなのに 何故 アップグレードがされないのか? 何故 レイトチェックアウトが16:00ではなく、13:00なのか?」とフロントスタッフに罵声を浴びていました。
勿論 このようなメンバーさんは極 限れた方だろうと思ったのですが、ホテルのスタッフから聴いた言葉に驚きました。
ゴールデンウィークには普段 あまりマリオットを利用されてないエリートメンバーさんが 利用される事が多いので逆にこのような トラブルが多いです。」と苦笑いの回答だったからです。
勿論 多くのエリートメンバーさんが利用される時期だから こう言ったトラブルは普段より多くなるとは予想出来た事なのですが、フルスペックの特典が利用出来るメンバー数が昨年よりも減少した今年のゴールデンウィークの方が 遥かに多かった事に驚かされました。

今更ながらマリオットのメンバープログラムの内容の云々を1から説明するのでするのではないのですが、ホテルのスタッフからしてみると 「エリートメンバーさんでも 特典の内容だけ理解されていても どのように適応されるか迄は理解されてない方は結構いらっしゃるので対応に苦慮します。」と言う事でした。
要するに 先にエリートメンバーの特典ばかりに目が行ってしまい、その特典がホテル側の裁量でどのような状況や時期に どのように適応されるのかは 殆ど理解しないで エリートメンバーなら全てのホテルで 全ての時期に保証されていると勘違いして利用しているメンバーさんがかなりの数でいると言う事なのです。

マリオットのエリートメンバーで 特にプラチナエリート以上の上位ステータスを持つには年間に50泊以上 利用するか、又はプラチナチャレンジを達成するかでなければ なれないステータスですし、皆さん 結構苦労されて手に入れたステータスですから 無理もないのですが、全てのホテルで全ての時期に特典(ルームのアップグレード、アーリーチェックイン、レイトチェックアウト)が保証されているのではないのです。
ウェルカムギフト、メンバーラウンジのフリーアクセス、朝食の無料 等の特典は提供可能なホテルであれば殆どが保証されていますが、数量に制限がある部屋の特典についてはあくまでも 利用する個々のホテルの裁量によるものですからゴールデンウィークやお盆休みや年末年始等はいくら上位のエリートメンバーさんであっても過剰な期待は禁物です。

マリオット系グループのホテルは全てのホテルがマリオットのブランドの元に全世界で統一されていますが、その運営に至っては個々のホテルによって千差万別です。マリオットインターナショナル直営もあれば ライセンス制を導入したフランチャイズで各ホテル運営会社によって運営しているホテルもあります。
マリオット系グループの多くのホテルが後者の各企業体によってフランチャイズ形式なのです。
例えば 国内では都ホテルチェーンや森トラストグループのような大手企業が運営するものから 地元の中堅企業が単体で運営するものまで様々に運営されています。

このような形式から同じマリオット系グループのホテルであっても中身は全く違う事が多々あります。
当然の事からエリートメンバーの特典に対する取り扱い方も変わります。
個々のホテルによって任されている裁量の違いがあるのです。
ルームのアップグレードについても チェックイン時に空室があればスィートルームにまでアップグレードしてくれるホテルもあれば 空きがあってもせいぜいがワンランクアップ位しかアップグレードしてくれないホテルもあります。
どのようにアップグレードするかは そのホテルによって様々ですから 同じマリオットでも 東京と大阪では違いがあるのです。勿論 シェラトンウェスティンも同様です。
森トラストグループ等はマリオット、ウェスティン、ラグジュアリーコレクション、コートヤード等のブランドを持っていて エリートメンバー特典に対する取り扱いも共通です。
都ホテルもマリオット、シェラトンウェスティンのブランドを持っているので都ホテルグループ内では共通です。

しかしながら森トラストグループのマリオットと都ホテルグループのマリオットでは はやりメンバー特典に対する取り扱いはそれぞれ違いがありますので 同じマリオットでも中身は違うと判断は必要です。

特に国内のマリオットの場合 開業時にマリオットブランドのホテルからスタートしたホテルと 別のブランドホテルからマリオットブランドにリブランドしてグループに加わったホテルでは 当然 ホテルの施設に大きな違いがありますのでエリートメンバーが受ける事が出来る特典にも違いが生じるのは当然の事なのです。
予め マリオットブランドを導入して開業したホテルなら 会員プログラムをスムーズに実施出来るように造られていますが、他のブランドや独立単体でマリオットブランドに変えてリブランドしたホテルは会員プログラムがスムーズに実施出来る施設やシステムが完成されているのではないので そこで大きな違いが生じる事になるのです。

つまりはご自身が利用されるホテルがどのような中身なのか?開業当初からマリオットブランドなのか?それとも途中からリブランドしてマリオットブランドになったホテルなのか? 見極める事も快適に利用する溜めには必要になって来ます。
森トラストグループのマリオットホテルのうち 富士 山中湖マリオットホテル 、軽井沢マリオットホテル、伊豆 修善寺マリオットホテル、琵琶湖マリオットホテル、南紀白浜 マリオットホテルは2017年にラフォーレホテルからリブランドしてマリオットブランドのホテルとして再開業しましたが、個々のホテルによって施設に差があります。大規模な改装によって マリオットの会員プログラムをスムーズに実施出来るようにしている軽井沢、琵琶湖、南紀白浜の各ホテルもあれば 山中湖、修善寺のように メンバー専用ラウンジが臨時の場所で設置されていて 前者の3ホテルと同様ではないケースもあります。
勿論 将来的には森トラストグループは全てのホテルにおいて共通化される予定のようです。
このようにリブランドであってもマリオットの会員プログラムを全てスムーズに実施出来るように大規模な改装をするホテル運営体もあれば 相当無理をしないと実施出来ない。(エリートメンバーのサービス特典の実施を長期的に維持するには困難)なホテルの運営体もあります。
沖縄ルネッサンスリゾート等は当初から人気があったものの メンバー専用ラウンジの設置に無理が生じて 閉鎖となりましたし、元々 メンバー専用ラウンジがないルネッサンス鳴門は他の理由も重なり4月からマリオットブランドから離脱してしまいました。
ホテル運営又は施設がマリオットの会員プログラムをスムーズに実施出来るのが将来的にも困難になったために独立運営になったのが大きな原因だと思われます。
反対に都ホテルが運営する京都ウェスティンホテルは 今年から来年にかけて大規模な改装が実施されて マリオットの会員特典やサービスをフルに実施提供出来るホテルに生まれ変わる予定ですから
やはり 運営する企業によってもマリオットブランドホテルは随分と違いが出る事となります。

マリオットのエリートメンバーさんがホテルを快適に利用する為には どのような運営体なのか?マリオットの会員プログラムや特典サービスをスムーズに実施出来るホテルなのか?予め見極めて利用する事も大きな要素となって必要になるのです。

チェックイン時に空きがあれば 初めての利用でもスムーズにアップグレードされるホテルなのか?それとも 空きがあっても初めての利用だと渋いのか?
国内の例では 前者が宮崎シェラトン オーシャングランデ 、後者は京都リッツ・カールトン等です。
宮崎シェラトンでは上位のエリートメンバーさんであれば平日や閑散期利用なら空きがあればスタンダードスィートルーム迄スムーズにアップグレードしてくれます。反対に京都リッツ・カールトンは例え平日や閑散期の利用で空きがあっても簡単にはスィートルームにはアップグレードしてくれません。むしろ初めての利用だと殆ど不可能です。
以前にマリオット提携クレジットカードの紹介blog等で 京都リッツ・カールトンでスィートルームにアップグレードされた記事を読んだ多数のエリートメンバー
さんが京都リッツ・カールトンに行きましたが 京都リッツ・カールトンのフロントスタッフさんによると その殆どの方はスィートルームにはアップグレードされていないとの事です。
私が利用したおりにその事を確認したところフロントマネージャーさんは「多数のメンバーさんが紹介blogを見て来られましたが ホテルとしてはそのような対応をすることは方針としても非常に困難ですし、初めてのご利用でスィートルームにアップグレードすることは 如何に上位のエリートメンバーさんでもお受け致しかねます。当ホテルをご利用頂いているお得意様に対しても大変 不公平で失礼にあたることなので そのような誤った情報が広まっている事については非常に困惑しています。」 とはっきり言われました。
京都リッツ・カールトンは決して そんな甘いホテルではありません。
初めて利用でもルームのアップグレードはありますが、スィートルームへのアップグレードは余程の事がない限り(オーバーブッキング、過度なスィートルームへのアップグレードの催促又は要求)されません。
この事を私のblogで是非とも紹介して欲しい旨をホテルのスタッフさんから要望されたほどです。
勿論 執拗にホテルにスィートルームのアップグレード等を催促されたメンバーさんは ホテル側がトラブルを避ける意味で仕方なしアップグレードされた例がありますが、リスト(要注意ゲスト)として残っているので次回からは お得意様にならない限りまともなアップグレードは望めない事となります。
こればかりは上位のエリートメンバーとしては是非とも避けたい事だと思います。

最後にゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始等の混雑時に快適に利用するには 一番良い方法はご自身が良く利用していてお得意様になっているホテルを利用する事だと思います。
利用するホテルにとってご自身がお得意様なら混雑時でもアップグレードやレイトチェックアウト等は出来る限り 優遇はしてくれますので 余程でない限り不快な思いはしないと思います。
しかしそれでも不快な思いをするとしたらそのホテルは多分 それほどお得意様をそれほど大切なゲストにしない運営方針なので 将来的にも希望は持てません。と言うか駄目なホテルの例としてご自身が切り捨てる方が良いと思います。

初めての利用でもフルに会員特典を受けたいのであれば平日又は閑散期に利用して先ずはそのホテルの実績を作る事が大切です。

マリオットの上位エリートメンバーのステータスは素晴らしい内容ですが、決して万能ではありません、全てのホテルに対して最大の効力が効くのではないことを理解して 上手く使う事も必要です。

ご自身が快適に利用出来るホテルを増やす事が マリオット会員を続け行く楽しみにもなりますし 目的にもなると思います。
これは短期間では決してなし得ない事でもありますから 長い目で持って取り組まれるようお薦めします。