琵琶湖マリオットホテル ドキュメント

試行錯誤を繰り返しながらも着実に進化するホテルの魅力とは。


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 前回 5月に続き 9月7日から琵琶湖マリオットホテルを利用しました。

今回は私のかみさんの誕生日を兼ねて私と娘の誕生日を過ごしたと同様に琵琶湖マリオットを利用しました。

前回のダイジェストでは琵琶湖マリオットホテルの魅力についてお話をしましたが、今回はこのホテルがどのように進化しているかを検証していきます。

 

既にご存知の方も多いと思いますが、この琵琶湖マリオットホテルは2017年の夏前に開業した 森トラストグループが運営するホテルです。

以前はラフォーレ琵琶湖と言う名称だったのですが、マリオットグループの一員として装いも新たにリブランドして開業しました。

 

マリオットグループのブランドとして開業から2年を過ぎましたが、日本のマリオットグループのホテルとしては新参の部類に入ります。

 

ホテル側から見たら「もう2年も過ぎた」なのでしょうが、私達利用する側やホテル業界から見ると「まだ2年しか経っていない」になりますね!

しかし、双方のギャップは甚だ大きな物だと言えます。

しかし、まだ2年なのです。マリオット全体の中から見ても新参の駆け出しホテルになりますし、ホテルとしてのキャリアは殆どないに等しいのです。

たかだか2年程度のキャリアでは優秀なホテルになる方が困難なのですが、マリオットと言うブランドを背負ってる限り 開業したその日からブランドの名に相応しい優秀さを求められる宿命を背負う事になります。

ホテルのスタッフは「まだ開業して間もないのだから」  と言う言い訳は一切許されず 他のマリオットホテルと同様のレベルを要求される事になるのです。

マリオットのブランドのメリットは言うまでもなくブランド力です。普通のホテルが開業するより遥かに有利なスタートを出来る反面 デメリットはスタートからマリオットブランドの名に恥じないサービスや優秀さが要求されるのです。

このような両極端な効果をもろに受ける事を覚悟して開業するのですが、当然に内部では様々な混乱と矛盾が生じてしまいます。

しかし、それを1つ1つ解決して短期間で本当に優秀なホテルとして評価を受けるように 試行錯誤を繰り返しながらも進化しているのが この琵琶湖マリオットホテルの魅力だと思います。

先にお話したように今回も家族の誕生日のお祝いをこのホテルでするべく利用したのですが、かなり前に予約したにも関わらず レストランのスタッフやフロント スタッフの方々から「お誕生日 おめでとうございます。このようなおめでたい日に当ホテルを利用頂き ありがとうございます。」と声をかけて頂き、ルームに案内してくれたスタッフやターンダウン時にはハウスキーパーのスタッフからもお祝いのメッセージをかけて頂き、この徹底ぶりに感動したのです。


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さりげなくも洒落た 心遣いは相変わらず 利用する側には何とも心地よい気持ちにさせてくれました。

ホテルのスタッフに何かしらの質問や要望をお願いして 最後に返ってる「他に何かお手伝い出来る事はございますか?」の言葉はこの琵琶湖マリオットのスタッフ全員が常にお客様に対して伝える言葉です。

他のマリオットホテルでこのような言葉は中々 聞くことはありません。

琵琶湖マリオットを含めて 森トラスト グループ内の全てのホテルでこのような対応をさせているのか?

それとも 琵琶湖マリオットだけなのか?定かではありませんが、素晴らしい言葉だと思います。  

 

ですが、琵琶湖マリオットホテルにも 様々な問題点やお客様からの苦情はあります。

先ずはスタッフの対応です。混雑時のチェックイン時に長い時間待たされる、上級会員でも同じように待たされたりする、このような時のスタッフの対応が、悪い等です。

確かにチェックイン時に長く待たされたりするのは余り 気持ちは良くないですね!

一般のゲストが集中する15:00時~17:00時にチェックインすると週末等は混雑しますし、特に海外からのお客様が多いと一組あたりの時間が長くなってチェックイン待ちの列は長くなります。

琵琶湖マリオットもメンバーズゾーンをフロントに設けて対応はしているのですが、混雑時にはメンバーズゾーンでも一般のゲストのチェックインをして出来るだけ混乱を避けるようにしている為に上級の会員であっても待たされる事になるのです。

それではメンバーズゾーンの意味がないと メンバーの方は苦情を出します。しかし、逆に混雑時にフロントの一部をメンバーズゾーンオンリーにしてしまうと 今度は一般のゲストから凄い苦情が出るのです。「何故 あの一角は私達は使えないのか? あれは会員専用でも殆ど 使ってないではないか?」

このホテルは会員だけの物か 会員と一般の客を差別し過ぎるのではないか?

実はこのような会員と一般のゲストをチェックイン時に同じフロントで差別化をし過ぎると これを徹底的に実施していた 国内のあるシェラトン等は 凄い苦情が来て 返って評判を落としてしまったのです。

だから 最近のマリオットホテルでは 予め会員専用のチェックインをわざわざ別の場所で行う事も多くなりました。

ホテル内にクラブフロアーやエグゼクティブフロアーを持っているホテルはクラブフロアー内にある専用ラウンジに設けているカウンターにて上級会員のチェックイン手続きをやります。

敢えて一般のゲストと上級会員をチェックイン時にかち合わないようにしているのですが。

宮崎シェラトンや名古屋マリオット等が代表例ですね!

この方式だと双方からの苦情は少なくなります。但し、このような対応が出来るのはクラブフロアーを持っているホテルに限りますので 全てのマリオットホテルが出来る訳ではありません。

勿論 各マリオットホテルは会員だけのホテルではありません。どのホテルも会員より一般のゲストの方が利用者が圧倒的に多いのですから、一般のお客様からの苦情を無下には出来ません。会員からの評判も大切な事ですが、それと同様に一般のお客様からの評判も大切です。

全てが会員の為にだけ優先する事は出来ないのです。

しかしながら これを勘違いしているマリオット会員がどれ程多い事か 最近はよくこんな事例に出くわします。

自分の思うような部屋のアップグレード、レイトチェックアウトが聞き入れられなかったからと フロントで苦情を言ったり 「会員を何と思っているんだ?このホテルは会員対するサービスが悪すぎる」等のクレームをつけます。

上級会員でさえあれば全てのサービスが優先的に受ける事が出来ると思い込み どのような場面、状況でも全ての特典がパーフェクトに保証されていると思い込まれているので 1つでも自らの要求が聞き入れられなかった時は罵声の如く怒鳴り散らす会員がいるのも事実なのです。

勿論 ホテルは最大限 会員の要求に応えられる努力はするのですが、限界はありますので 時と場合によっては期待に沿えない事があります。自分たちだけの要求を通す事のみで 相手側の努力を認めない このような殺伐した雰囲気が国内のマリオットホテル全体に蔓延し始めているのです。

はっきり言って このような会員からの苦情はホテル側の問題より利用する側の問題でもあって苦情であって 苦情ではありません。

しかし、琵琶湖マリオットホテルもこのような苦情に対しても出来る事は最大限努力して対応して それでも無理な事は丁重にお詫びした上で御断りします。勿論 無理難題な要求に対しては誰に対しても毅然とした態度で御断りするのです。

このような行為は一部のお客様の行為によって他の大多数のお客様が被る不利益から守る為の大切な事なのです。

確かにその場しのぎをすれば 一見苦情は収まる事もありますが、それを許していては結局はホテルの評判を落とす事になるのです。

どのようなバランスをとるのか?ウェイトを何に置くのか?これはホテル側にとって難しい判断なのですが、多数の利用者である一般のお客様を大切にする 会員の無理な要求に対しては例え苦情になっても毅然とした態度で御断りして対応する。

このホテルのポリシーではないか と思います。

ホテルとしては全てのお客様の要求を叶えたい気持ちはありますが、現実にはそれが出来ないので 常にその場や状況に応じて何を最優先してお客様にサービスするか?要求に応えるか?複雑な舵取りを試行錯誤しながらも進化しているのが、このホテルの最大の魅力ではないかと思い 皆さんにご紹介させて頂きます。
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