マリオット 会員プログラム見直しの真意は何処にあるのか?

前回の続報になりますが、話の内容としてはどうして これだけ大胆な見直しを実施したのか?
ある意味 1番注目をされていて ピークの絶頂期に実施する必要があったのか?
等の疑問点に対して 引き続き 聴いた回答をお知らせします。

先ずは これだけの大規模なサービス内容の見直しを一気にしかも 短期間に実施する理由は何なのか?

勿論、経営上の問題だとはっきり言って マリオットの経営が悪いからではなく、正常な経営を続けて行くには 見直しが必要だった と全体的な回答です。何やら漠然としていて 真意は掴めません。

が全体の問題としては グループ内に大きな問題を抱え出して それが徐々に広がり出した事だと。

詰まりはマリオットグループの各運営体のホテルがこれ以上のエリートメンバーへのサービスについて維持するには無理がある時点に差し掛かって来ているので これ以上 セールスプロモーションを拡大していくことは(バーゲンセール)は出来ないのが 大きな理由なのです。
バーゲンセールとは?他のホテルチェーンに比べて格段に 獲得しやすい条件で提供する ハイレベルなサービスを付与された会員ステータスの提供。

提携クレジットカードを取得する事による会員権の付与、他からのステータスマッチによって 付与される会員権 等を指しています。
皆さん ご存知のSPG AMEXカードであり、エアライン等からのステータスマッチです。

勿論 マリオット以外のホテルチェーンでもステータスマッチはありますし、提携クレジットカードの発行は多数 されています。
ヒルトングループ等は複数のカード会社とかなり手広く協力してクレジットカードの発行してますし、ゴールド以上のカードの取得でマリオットプラチナエリートにかなり近いレベルの会員になれます。
ヒルトンゴールドが最もメジャーなステータスですね! その上位ランクにダイヤモンドがあるのです

が、マリオットの従来のゴールドエリートは
殆どヒルトンダイヤモンドと同等なサービスを付与されてましたので 取得難易度からすると 如何にマリオットゴールドエリートが簡単だったか分かります。

今回のステータス見直しでマリオットは売り上げがダウンするのでは? ブランドイメージのダウンするのでは?等の質問をしたところ。

一時的な売り上げダウンは承知の上、それよりも過剰とも言えるサービスの継続でかかるコストの方が遥かに 大きいので それをカット出来る事の方が効果は遥かに大きい。

ブランドイメージの低下については このままサービスを維持する方が ブランドに反したバーゲンセールホテルとしてのイメージがより 強くなって 上位顧客 離れが始まり よりブランドイメージが低下して行く(リッツ・カールトンやJWマリオット)の上位ブランドにとっては致命的になる。

最終的には顧客離れと客層の著しい低下に繋がる
中長期的には 見直しによって プラスになる等の回答でした。

競争し烈なホテル業界でのビジネスとしては 至極当然な回答です。

又 ブランドイメージの件については 第一線のホテル側から エリートメンバーだけ最優先していては一般のゲストが離れて行く、実際に予約数も減少している。まるで会員オンリーホテルになりつつある。稼働率が高い割に利益率は逆に低くなって行く。等 様々な弊害が報告されて 各運営側から陳情として毎日のように世界的規模で入って来る。

特に日本を含めた アジア太平洋地区では深刻な問題に発展している。
又 この問題については既に今年の初めには表面化して 何らかの対策が必要となっていた。
本来 マリオットが進めて来た。アジア太平洋地区での 拡大プランに支障をきたす。

マリオット内でも特にイケイケどんどんで有名でマスコミのインタビューにも登場した事がある。

マリオット・インターナショナルでアジア太平洋地区チーフ・セールス・アンド・マーケティング・オフィサーを務める####氏でさえ大変 危惧しているようです。
この方はマリオット内での発言力は勿論 高く 発言内容は影響力がありますし、今回の件には深く 関わっているものと思います。

見直しを実施した時期が適切だったのか?については 社内的にはもっと早く(今春)位に実施したかったが、準備不足だったのと 急に進めると混乱を招く等の理由で8月からとしたようです。
表向き プログラムの統合は必要な事ではありますが、実際は統合にかこつけて(本音)見直しを実施した。 と言うのが どうやら裏向きの理由だったとも考えられました。

又 8月にした理由の1つに AMEXとの調整期間も必要だったようです。
今回の件でAMEXと万が一 提携解消やカードの発行停止になった場合は 日本においては あのVISA発行の巨大クレジット会社とも水面下で検討した事ではあったようです。
しかし これは去年の11月には米国 AMEXと提携クレジットカードの発行が決定しており 既に作年末には話がついていたものと思います。


以上が 私が得た回答です。
優先順位ではグループを守る為ではありますが、広義には既存のゲストや一般ゲストに対して優先度を高め エリートメンバーに極端に傾いていたサービス内容をシフトしたと言う事になります。

そして最大の理由は 何時終わるともわからないヒルトングループとのチキンレースに終止符を打ちたかった。衝撃的な内容ですが、これは隠されていた真意だったようです。

次回はホテル事情の裏側を 事情の許す限りにご紹介する予定です。